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起床転結安楽死




ねむくてねむくてねむくてねむくてでも私はお姫様ではないから
キスも何も要らないよ 必要ないよ だってこれは呪いじゃないの
このまま目を閉じて眠って死んでしまって凍り付いて それで、
何もないの この身体はからっぽなの なにもないの ないったらないの
いっそ呪いでも良かったよ 私が弱々しい生き物になれば

生きるために必死なのだから背骨を震わせて僕はくしゃみする
くしゃみをする度に一緒に心臓が揺れるから大惨事になる
きれいなみずだけで良いと言ったよ だから美しい世界を見せて
喉にトローチのカスが詰まってる このまま窒息したら良いのに
壊れた機械だって直せなくなる日がいつかやってくるんだよな



コーヒーとパンと、それからほんの少しな愛情が欲しい土曜日
私たち、嘘吐きに生まれて良かったね。一緒に地獄に行けるね。
愛だとか恋だとか、名前をつけても楽にはならない物語
かよわい生き物を演じていたいの、いつでも潤っている奥底
嘘みたいに晴れている、横断歩道は変わらず美しいままだ

うずたかく皿の山、花言葉もなしに食い散らかされる花々より
肉を分けて心を殺す、要らないものに名前をつける、分別。
紛れてしまえば僕は僕でなくなる、貴方も貴方ではなくなる。
シナプスが悲鳴をあげる 昨日までの僕らが死んでいく音だよ
誰かの使っていた煉瓦 水をくれてみたら虹がわんと湧いた



なんかうまいこと穴とか 君を殺しても許されたりしないかな
吐き出してしまえば良い、貴方の罪も、被害者面も、何もかも。
幼い約束が誰かのつけた花言葉に集約されて、雨(テーマ:紫)
何処にもいない僕だから馬鹿なきみの幸せを願うことが出来る
自習室 隣のうたたね 目の端で 頑張ってるなぁと下ろした手かな

今日は朝補講があると嘘を吐く零時間目の秘密の共有
身を削げば伝わると思った恋心 青い私はさよならを告げた
角の部屋 薄い緑茶が目に沁みる ネオンもないよな一人のカラオケ
白天井見上げ浮かべる黒はがき 星浮いてたのはいつでしょか
悪口と私を蝕むような嘘 さよならしよう 携帯折って



じわじわとやって来たのは筋肉痛 二日遅れに年を感じる
戦争だ 言葉一つで頷いて 祈り祈れよ 無力な子供
クリスマス 晦日に正月パラダイス 祈り祈れよ信じぬ神に
天高く馬肥ゆる秋 ミートテックは着たくはないな
石頭 略語を許さぬ老害よ 日本語は今つくられている

子供など血を分かてども離れゆく 同じ掛けるなら情を掛けよ
恋人よ 手を繋いでも親子かと問われないよう大きくなれよ
何を吠ゆ 棄てていくなと犬は吠ゆ 車閉めきり主は買い物
空割るる胸痛ませるやいわし雲 空きし隙間は愛惜の念かな
艶やかに色づいていく鯨幕 泣いてくれるきみはもういない



星を繋いで物語を作るきみを私は好きになれるかな
貴方のこと、理解しないままでいたい 美しい花を見るように
水を幾ら飲んでも泡にはなれない 根本から違える僕ら
夜間飛行の緑の光、そのまま食べてしまえば朝は来ない
Googleマップで書く友の住所 返事きたからたぶん、たぶん。

きみのこと、食べてみたら好きになれるんだろうか 愛せるんだろうか
どうせ届かないんなら喰べちゃってもいいかも 物語だし 愛だし
「悲しむ人もいるでしょうね」 君の訃報聞いたときのための練習
全然許してないから君と生の縁が切れること、願ってる
この肺腑がほんのとうにからっぽならば痛むことなんてなかった



食欲増進のシークヮサーが喉に染みて口が開けないんだ
君は知らない人だから今日私、誰にも会ってないことになる
眠れない心臓が喚いている 「まだ今日なんだよ、昨日にするなよ」
猫持ち上げカーテンも窓も網戸も開ける 「見よ、これが台風だ」
時間間違えた朝顔みたいに世界の終わりを目にしてみたい

台風きてるしめちゃくちゃ眠いしご飯食べたしもう寝ていいですか
すぐに死んでしまうようないのち、あまりにも熱くて火傷しそうだ
猫が安心した顔をする度、その鍋の味を予想している
「水道水不味い」でもねきみ、それが現実の味というやつだよ
青い春とかいうやつもちゃんと伸ばしたら現実に辿りついた



ブレーキを壊したままなんてことない顔できみは進む、生きていく
愛で愛で愛で愛で愛で、愛で!すべて許される世界ならよかった
結局焼き芋色になるのが一番楽だよ ほら、もう秋だよ
要らないから捨てようとしたのに君はお節介の素振りで止める
要らないものは捨てましょう、それが正しいことです まずは貴方から

吐き気だけが排水溝からよじ登るように嘲笑う「朝だよ」
この舌はまるく、出来ているのに、きみを滅多刺しにするちからがある
鋭角をたくさん集めたら丸くなれる ハリネズミ抱くような夜
終わりのない広告の群れ 貴方のいない雑踏に呼ばれている
君だって魔王になれるよ、なんて、物語で腹は膨れないよ



嘘ばかり告げてきた唇に咲く白木蓮一つ売り渡す午後
たぶんきみのことすきだよほんとうだよ だから夢にまで出てくるな
きみの車に乗った去年、捕まった今年、来年辺り死ぬかな
「何処いくの」「何処までも」「シートベルト外して良い?」「危ないよ」「きみがね」
猫に問う 来年の初夢もきみからの告白であるか否か

寒さに震えながら生きていることを思い出す夜、排水溝
恋する予定だったんです今日から うっかり忘れてたんだけどさ
現実って大画面から限定のシールを剥がすだけの仕事
明日誰かが死んでないかな、無責任押しつけてニュースを見てる
肩甲骨を持ち上げてほら、血だらけでも天使でしょう、そうでしょう



毛穴の汚れとかいうのをグロ画像だと思わない方が怖い
さよならの練習をしよう、ともだちでもなんでもないあなたたちと
いつもいつもいつも知らんぷりするくせに、知らんしてるくせに、バーカ
こういうときばっか口揃えて平和平和って鯉かよてめーら
蝋梅の光くゆらん指先を待ちてばかりに会ふこともなし

玉筋魚(いかなご)の文字列に見えし心ありて十の頃より下に居るかな
がりがりと踵を引っ掻いて、いつか悪役になるための準備を
死にたがりのためのわたしたち この背中に翅などありはしないままで
街ゆく人々の顔にラベルを貼っていく きみもきみも、偽善者
息の詰まる遊び心、ぬいぐるみのお腹に押し込んだ日々でした



新しい銀紙の上で唸り続ける、わたしはいつかの獣だ
君のためのリボン、黒いリボン、証のリボン 明日首を吊るよ
何処までも行けると思っていた 乾いた絵の具、色褪せたモナリザ
「はい、貴方はもう終わりなので生まれ変わってまた苦しみましょうね」
俗世にて参道の真ん中踏むあなたはまだ冬の気配でいて

さよならを言うだけの手間をかけるくらいにはぼくのこと好きだった?
物語になれないぼくらだけどそんなもの、死んだってなりたくない
何処かで耳にしたようなぼくらの関係 面白味もなかったね
消費し終わったらさようなら、 もう価値のないわたしたち、何処へゆく
胃液と一緒に嫌な思い出も吐き出して新しい僕になる



20220425