水はただ流れるままに
目隠しをされることは初めてでもなかったし、もっと言ってしまえば珍しいことでもなかったけれど、やはり五感の一つを奪われるというのはひどく、心細くもなる。それに、他の感覚器官がこれからやってくる危機に備えようと鋭敏になる。こんなもの、鈍感なままで良いのに。身体は私の言うことを聞いてはくれない。
「ぬしさま」
優しげな声が降り注ぐ。こんなに甘々とした声なのに、どうして私に強いるようなことをするのか。
私は、ただ、審神者であれば良いはずで、審神者の仕事の中に刀剣男士の贄となること、は含まれていないのに。服が中途半端に割り開かれる。複数の手が身体を這いずるのに、言葉を発するのは小狐丸だけ。
「ぬしさま、両の乳首を嬲られるのはそんなに気持ちが良いのですか」「誰も触れずに我慢しているというのに、ぬしさまは膝をこすり合わせて」「ああ、はしたない」「手は縛っていませんよ、ほうら、口も動かしましょう」「寝惚けている暇はありません」「蜜が溢れてきますね」「尻たぶを叩かれるのがお好きですか」
声に合わせるように手は私をまさぐり、丁寧に嬲っていく。精液の匂いで頭が煮立ちそうだった。それでも、小狐丸以外は誰も何も言わない。私の周りに誰がいるのか、それすら分からないまま、私は絶頂に放り出されては打ち震える。ひどく長い時間が経っている気がするのに、そんなことはないのかもしれない。分からない、ただ、解放してほしいだけなのに。
さあ、ぬしさま、と熱を持った唇が押し当てられる。
「誰の魔羅か当てられるようになりましょうか」
残酷に、楽しげな小狐丸の声が私の耳に降り注いで、私はただただその言葉に怯えるしか出来なかった。
*
https://shindanmaker.com/710588