桜散る散る春のとこしえ
ええからこれ飲んでください。飲んでくれないなら―――と続けられた言葉は明石国行が彼女の刀剣男士である限り、そんなことはしないだろうというようなものだったが、それでも彼女の脳裏には万一という言葉が過ぎり、だから仕方なく―――本当に仕方なく、その錠剤を口にした。どうせビタミン剤か何かで、それらしく言ってるだけだろうと思っていたのに。
「―――ッ、う、」
四肢はだらりと力を失い、畳に縋るようにして転がるのが精一杯で。熱が脳を支配していく。
「おや、主はん、やけに暑そうですね」
そう言って明石国行が服の釦を丁寧に外していくのを止めることが出来ない。ブラウスの前は開かれ、中に着ていたタンクトップもずり上げられる。汗ばんだ肌と下着が見られているのに、身体は火照るばかりで。
「んー…なんや、此処がいっとう暑そうですが?」
ピンッと明石国行の指が下着越しに先端を弾いた。
「ひゃ、あ…ッ」
それだけでびりびりとした性感が末端を更に機能させなくしていく。弾けるということはかたくなっていることの証左でもあった。触れてもいないのにそうなってしまっていることに、涙さえわいてくる。
「ん? 主はん、泣くほどお辛いんです? ならこれも外しましょか」
何がなら、なのかまったく分からないけれども、今この状況で何を言うことも出来ない。抵抗はもっととねだるようなものにしかならない上に、文句は嬌声に変わってしまう。じんじんと、下腹が熱い。既に知ってしまった身体は何を求めたら良いのか知っている。
外気に晒された胸がふるり、と震え、腫れてますなあ、と言う言葉と共に先端が口に含まれた。れろ、と舌で押し潰すようなそれと、もう片側を指で捏ねるような動作に頬を殴られたような心地になっていく。もっと、と頭の中で声がする。もっと、その先を。
未だ触れられない下半身が、求めるように波打つ。腰を明石国行に献上するようなその動きに、明石国行は笑っただけだった。じゅる、と吸い上げられた先端はこれ以上ないほどかたく主張をし、このままではこれだけでイッてしまうのではないかと恐ろしくなる。
「嫌ですか?」
その言葉に、嫌だと言えたら良かったのに。
下半身が暑い。下腹はきゅうきゅうと切なげに鳴いている。既に下着はぐちゃぐちゃで、動く度にその音が聞こえるのに。
明石国行は触れてはくれない。
「主はん」
胸ばかりを弄り追い詰めるその中で、明石国行はうっそりと言う。
「さあ、主はん、何して欲しいか言ってもらいましょか」
それは死刑宣告のようなものだった。カリ、と歯が立てられて悲鳴のように嬌声が吐き出される。腰はガクガクと揺れて、もっと先を、とねだる。
でも、そんなこと。
言えるはずがない。冷静さの残った脳で見上げると、明石国行は舌なめずりをした。大丈夫です、と彼は言う。
「主はんが素直になるまで、たーっぷり時間はありますから、ご心配には及びませんよ」
それはまったく大丈夫でもなんでもなく、ただ彼女の敗北宣言を引き出すまでこの地獄が続くのだというものだったが、既に仕込まれた身体が勝手に口を動かしてしまうまで、そう時間はかからないような気がしていた。
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