束の間の人間ごっこ
元を辿れば自分たちは刀剣であり、だからこそ人間のあれこれは自分たちには関係がないものだと思っていた。思っていたからこそ戯れで媚薬なんてものを飲ませてみたのだけれど。
これが間違いだった、と宗三左文字は息を呑む。準備など必要がないほど、目の前にいる男はとろけにとろけきっている。宗三左文字が服を乱したところで大した反応も見せないくらいだ。その隙につけこんで挿れた先端は、腹の中の襞に迎え入れられた。まるで宗三左文字を歓迎しているようなその様子に思わず意地悪い言葉が漏れる。
「中に出して欲しいんですか?」
そんなわけないだろう。上手く口が回らないのだろう、いつもの威厳を忘れ去った言葉は既に可愛らしいものにしかなり得ない。
「出しますね」
「やめッ」
言葉よりも先に、ぐっと腰を押し付ける。皮だとか肉だとかよりもずっと、骨が刺さるような調子で。
「ぁああっ」
ずぷ、と自分の精液が狭い場所で音を立てるのは正直心地良かった。征服感というものなのかもしれない。されてしまった以上諦めたのか、呂律の回らない口でそこはやめろ、と言うだけになった。だが、そんなことを言われて、やめる刀剣が、いや今は人間というべきだろうか、いるだろうか。にゅぷ、と可愛らしい音を立てながらそこばかりを攻め立てればどんどん腰から力が抜けていく。
気持ちが良いのか触れてすらいない性器はごぽごぽと精液を零していた。
それだけで空虚な身体が満たされていくような、そんな気にさえなった。